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Electromagnetic Field Simulation

動いて理解する電磁界シミュレーション

「配線が波長に近づいた瞬間、回路図は嘘になる」——そこから話を始めます。マクスウェル方程式を離散化して FDTD・FEM・MoM という 3 つの解き方に落とすまでを導出を省略せずにたどり、メッシュ・境界・ポート・収束という「正しく解かせるための 4 点」を実務の言葉で押さえ、S パラメータ・遠方界・TDR という出力の読み方まで一本道でつなぎます。アンテナ・シグナルインテグリティ・EMC の 3 応用と、実測と合わないときの切り分け手順で締めます。全 20 章に触って動かせるデモ(LIVE・計 20 点)と SVG 図版 82 点。05 章と 11 章のデモは、本文で導出した更新式をそのまま走らせる本物の FDTD ソルバです。

第 I 部 — 何を、なぜ解くのか

回路図が通用しなくなる境目と、ソルバが実際に解いている 4 本の式。

CH 01なぜ必要かℓ/λ が 1/20 を超えたら「線」ではない。手計算・解析・実測の三角形。▶ LIVE CH 02マクスウェル方程式回転 2 本が互いを餌にする構造。波動方程式から光速が出るまで。▶ LIVE CH 03材料と境界条件ε・μ・σ と tanδ。表皮深さ δ=1/√(πfμσ) の導出と PEC/PMC。▶ LIVE CH 04離散化中心差分はなぜ 2 次精度か。セルを半分にすると計算は 16 倍。▶ LIVE

第 II 部 — 三大手法

FDTD・FEM・MoM。同じ方程式を、何を未知数に選ぶかで 3 通りに解きます。

CH 05FDTDYee 格子と蛙飛び。導いた更新式が、そのままブラウザの中で走ります。▶ LIVE CH 06FDTD の限界クーラン条件の導出、数値分散、階段近似。破ると本当に発散します。▶ LIVE CH 07FEM弱形式・ガラーキン法・(S−k₀²T)x=b。なぜ辺に未知数を置くのか。▶ LIVE CH 08MoM未知数を表面だけに。グリーン関数と ZI=V、そして MLFMA。▶ LIVE CH 09解法の選び方5 つの質問で手法が絞れる。「どれが一番よいか」に答えはない。▶ LIVE

第 III 部 — 正しく解かせる

失敗の 9 割はここで起きます。メッシュ・境界・ポート・収束の 4 点。

CH 10メッシュ波長・形状・場の勾配——独立した 3 基準の最小値がセルサイズ。▶ LIVE CH 11境界条件と PMLσ/ε = σ*/μ。なぜ入射角にも周波数にも依らないのか。2D FDTD で実演。▶ LIVE CH 12励振とポート集中ポートと導波ポート、基準面のデエンベッド、励振波形の帯域。▶ LIVE CH 13収束「収束」の 3 つの意味。ソルバの「収束しました」を信じてはいけない。▶ LIVE

第 IV 部 — 結果を読む

出てきた数字を、疑いながら読むための道具。

CH 14S パラメータ進行波の比で定義する理由。パッシブ性・相反性は 1 分でできる検算。▶ LIVE CH 15遠方界近傍界→遠方界変換は空間フーリエ変換。利得と指向性は別物。▶ LIVE CH 16時間領域と周波数領域1 回の計算で広帯域が出る仕組み。打ち切りがリップルを生む。▶ LIVE

第 V 部 — 応用と実務

アンテナ・基板・筐体。そして「実測と合わない」ときに何を疑うか。

CH 17アンテナ設計パッチの 4 式で初期寸法を出し、解析で詰める。環境が実機との差を生む。▶ LIVE CH 18シグナルインテグリティリターン電流は最小インダクタンス経路を通る。TDR で場所を特定する。▶ LIVE CH 19EMC とシールド効くのは穴の面積ではなく最長寸法。ケーブルが最大の漏れ経路。▶ LIVE CH 20実務ワークフロー合わないときの切り分け順序。9 割はモデルと測定で決着する。▶ LIVE

目的別の近道

まずソルバを触る人01 → 04 → 05 → 10 → 13
アンテナを設計したい02 → 11 → 12 → 15 → 17
基板・高速信号が主戦場01 → 09 → 12 → 14 → 16 → 18
EMC で困っている03 → 11 → 15 → 19
数値解法そのものを知りたい04 → 05 → 06 → 07 → 08
結果が実測と合わない10 → 12 → 13 → 20
ぜんぶ01 → 20(推奨)